防災ギター

リーダーはもっと明確で強いメッセージを発してほしい


昨日5月15日(土)のブログの続きです。この国の新型コロナ感染の行く末がとても気になります。現在、5月中旬、東京五輪・パラリンピック開催予定の7月23日まで68日、約2カ月しかありません。東京五輪・パラリンピック開催の是非を含め、私達は、かなりの危機感を持って、今後の対処をしていかないと大変なことになると思います。

緊急事態宣言下で厳重な感染対策を施しているにもかかわらず、最近、従来の英国型変異株より更に感染力が強いと推測されているインド型変異株の国内感染者(インド渡航者経歴あり)が、日本で検出され始めたこと、また国内で開催されている聖火リレーにおいても、完全対策を万全にした(?)大会関係者の中から、新型コロナ陽性者が出たと、一昨日のNHKラジオで聴きました。

菅首相は「東京五輪で外国人の行動のチェックについて、入国者を精査し行動も制限する。それに反すれば強制的に退去を命ずる(日本経済新聞2021年5月15日:首相記者会見の要旨から抜粋)」と言っていますが、その対処は、日本国民(大会関係者など)との接触後の対応についてであって、時すでに遅し・・日本人スタッフを介した感染リスク、その後、スタッフ家族等への濃厚接触者発生の可能性はゼロとは言い切れず、我が国の新型コロナ感染収束への道のりはさらに遠のくと思います。

まず日本国民のワクチン接種を完了して集団免疫を獲得し、新型コロナ感染拡大を抑えて、国民が日常を取り戻すことが、何にもまして最優先だと思います。①感染力が更に強いインド変異株の出現、②日本国民の集団免疫は未獲得、③全都道府県の約4割が緊急事態宣言やまん延防止等重点措置中など発令・・・、感染減少の兆しが全く見えない(これまでの対策が功を奏していない)のに、どうして 残り2カ月、7月に東京五輪・パラリンピックが安全かつ安心して開催できるのでしょうか?・・・

各競技会場、宿泊施設、交通手段などあらゆる観点から東京五輪・パラリンピック開催当日のシュミレーションを試行錯誤しながら何度も繰り返し、PDCAサイクルを何回も何回も回して問題や課題をすべて解決した・・・ここまでやるのか(なるほど)・・と誰もがその対策に納得できて、初めて日本国民が守られ、安心・安全な開催の現実味が帯びてくるのではないでしょうか?・・・何かぶっつけ本番の印象が否めません。

中年のポンコツサラリーマンの私でも、会社から大きなプロジェクトや企画(イベント)を任されれば、数カ月前から何度もシュミレーションして、想定外のシナリオも視野に入れ、万全の準備で臨みます。それだけ準備しても、不測の事態が当日起こることもしばしばなのに・・・。東京五輪・パラリンピック開催の判断をずるずる先延ばしをしているようにしか見えないのは私だけでしょうか?・・・

政府には、どういう状態や条件がそろえば、国民の命や健康を守り、安全安心の大会ができるのか、科学的かつ具体的な数値目標を盛り込んで国民に示していただきたい。「感染防止策を更に徹底してほしい」という抽象的なメッセージを国民に何度も発するのではなく、もっと説得力のある具体的な指標・指針を私達、今の国民はリーダーに期待しているのではないでしょうか?・・

昨日のYahooニュースに、楽天の三木谷浩史会長、五輪開催「自殺行為だ」政府コロナ対策「10点中2点」・・・の記事が眼にとまりました。私も全く同感です。