防災ギター

綱渡り状態のワクチン接種・・・


自分を取り巻く新型コロナの現状を、この連休を使ってブログを書きながら整理しています。最近の新聞記事などを読んで感じたことを数回にわたって書こうと思います。今日はその5回目です。

・1回目:「ワクチン、治験待たずに許可」って大丈夫なのかしら?・・・(4月30日)

・2回目:変異株の怖さが、私たちに正しく伝わっていないのでは?・・・  (5月01日)

・3回目:新聞の見出し『「なんちゃって急性期」増殖・・』って何?! ・ (5月02日)

・4回目:科学的根拠に基づいて対策を・・・・・・・・・・・・・・・・  (5月03日)

・5回目:綱渡り状態のワクチン接種・・・・・・・・・・・・・・・・    (5月04日)

「ワクチン輸入・配送綱渡り」という見出しで始まった、記事か抜粋した内容は、以下の通りです。

新型コロナウイルスワクチンの海外からの輸入や配送が綱渡りになっている。欧州連合(EU)は4月末までに日本向けに5230万回分の輸出を承認したと発表したが、日本政府はEUの承認状況を十分に把握できていなかったとみられ、関係省庁は情報確認に追われたという。・・・(中略)・・・これとは別に24日から国営の大規模会場で始める1日1万人規模の接種では、モデルナ製の使用を想定する。・・・(中略)・・・武田薬品工業が3月5日にモデルナ製の製造販売承認を厚生労働省に申請し、まだ審査中。接種開始までには承認する日程を想定しているが、国内手続きも綱渡りになっている。政府は7月末までに高齢者接種を完了させるために医師や看護師らの人手確保を急ぐが、ワクチンを遅延なく調達・配送することが前提になる(日本経済新聞5月3日)。

また別の記事によると、4月28日に楽天グループ会長兼社長の三木谷浩史氏や京都大iPS細胞研究所長の山中伸弥教授らは、菅首相に対し、新型コロナウイルスワクチンの接種体制強化を求める緊急提言を行っています。首相が目指す高齢者ワクチン接種の7月終了には、1日80万回の接種が必要と指摘。接種体制強化のため、薬剤師や救急救命士、医学部生らに協力要請、駐車場でのドライブスルー形式の接種も提案している(日本経済新聞5月3日)。

この秋までに16歳以上の希望者すべてが接種を終えることが可能なのでしょうか?・・・ワクチン接種に向けた動向すべてが、後手に回っているような印象を受けました。よくメディアで「…見込み」とか「…検討すると明らかにした」などの言葉を見たり聞いたりしますが、一体どのくらいの可能性を含みながら、政府や地方行政機関は、私たちに情報を発信しているのだろうと思いました。例えば、河野太郎規制改革相は4月23日の記者会見で、米ファイザー製以外の新型コロナウイルスのワクチンで新たな接種の体制を検討すると明らかにしたとの記事がありました(日本経済新聞4月24日)。しかしその記事の最後にも書かれてあったように、現在、日本で承認され接種されているのはファイザー製のみ。世界中に様々な新型コロナウイルスのワクチンはあるものの、これらは日本人での有効性や安全性については未知数です。日本ではモデルナ製はまだ承認審査中、アストラゼネカ製は、海外で一部でごくまれな血栓の副作用が確認され、日本人における安全性の懸念は払しょくできていません。新たな接種体制っていったいどこの製品のことを指し示しているのか・・・具体性に乏しいなあと思いました。

現状はどうあれ、新型コロナウイルスの変異株による感染拡大のスピードの方が勝るのか、それとも私たち16歳以上の希望者すべてがワクチン接種を終えて集団免疫を獲得し、感染拡大を収束させる(ウイルスを抑え込む)ことができるのか、一刻の猶予も許されない状況が迫ってきています。後者のワクチン接種が加速し、同時に私達ひとりひとりが新規感染者数を減らす行動(3密をつくらず、外出時は極力マスクを外さない、こまめに手洗い)を励行できれば、一気に状況は好転し、以前の日常をいち早く取り戻すことができるはずです。