防災ギター

新聞の見出し『「なんちゃって急性期」増殖・・・』って何?!・・・


自分を取り巻く新型コロナの現状をゴールデンウィークに入った一昨日を1回目として、ブログを書きながら整理しています。最近の新聞記事などを読んで感じたことを数回にわたって書こうと思います。今日はその3回目、医療界の改革先送りについてです。

・1回目:「ワクチン、治験待たずに許可」って大丈夫なのかしら?・・・(4月30日)

・2回目:変異株の怖さが、私たちに正しく伝わっていないのでは?・・・  (5月01日)

・3回目:新聞の見出し『「なんちゃって急性期」増殖・・』って何?!  ・(5月02日)

タイトルに書いた新聞の見出し『「なんちゃって急性期」増殖・・・』が眼に留まり、以下のその記事を興味深く読みました。

感染者数は欧米よりけた違いに少なく、病床数も世界有数の多さを誇る日本が、またも緊急事態宣言に追い込まれた。現在と同様に感染者が急増した昨年末、実は全国の一般病床と感染症病床を合わせた約88万9千床のうち約37万2千床(42%)は空いていた。コロナ禍のまっただ中なのに、2019年末より約3万床増え、病床使用率はむしろ低下していた。・・・(中略)・・・「ベッドが足りない」と悲鳴が上がる一方で、大量の空き病床が発生する矛盾は、日本医療の機能不全を象徴する。

「空き病床が増えたのに、新型コロナ病床への受け入れが十分でなかった」。社会保障の将来像を議論した4月15日の財政制度等審議会の分科会でも非効率な病床運用が疑問視された。分科会資料には「いわゆる『なんちゃって急性期』の病床のあり方を見直す必要」との記載もあった。

・・・救急患者や手術が必要な患者など高度で緊急性の高い医療を担う「急性期病床」を名乗りながら、実態は十分な診療体制を整えていない病院が問題視されている。これまで急性期向けの高い医療費を受け取りながら、コロナ患者などを積極的に受け入れない病院の存在が逼迫の温床になっている。・・・コロナ患者を受け入れられるのは看護師1人に対して7人という手厚い病床。「7対1病床」は約34万床あるが、病院間の役割分担や連携が不十分で運用が非効率だ。・・・コロナ用病床は約3万床から大幅な上積みはできずにいる。

有効活用できていないのは人材も同様だ。感染症対応の医師や看護師らが疲弊する一方、入院が減った診療科は時間的余裕ができているとも・・・。

(以上、日本経済新聞2021年5月1日から抜粋)

新型コロナ感染拡大が起こってから1年余り経っています。危機管理なき日本の医療と酷評し、非効率や改革先送りの代償を、今、私たちは払っている・・・とこの記事は書きまとめていました。

4月20日の朝日新聞に、政府のコロナ対策分科会の尾身茂会長の言葉が載っていました。接触機会の削減という強い対策に立ち返る必要性を述べており、「オールジャパン」の対策が必要と・・・。私たち一般人に対して求めるばかりでなく、医療界についても構造改革が急務ではないのかと感じました。