防災ギター

地球温暖化の底知れぬ恐ろしさを感じて


今朝のある朝刊に掲載されていた「温暖化、世界の平和を壊す」という、秋田浩之氏(日本経済新聞社コメンテーター)の記事を読んで、「えっ?!・・・」としばらく驚愕させられました。温暖化現象に対し、まだまだ現実感が乏しく、漠然ととらえていましたが、こんな恐ろしい事態を招く火種になりうるのかと・・・

米気候安全保障センターが昨年公表した気候リスク分析によると、地球の平均温度が1~2度上昇した場合、約30年後の2050年までに世界中がとてつもない混乱に見舞われるという予測があるそうです。それは、干ばつや水害、海面の上昇により、大量の移民や難民が世界にあふれ、緊張が高まる。脆弱な国家は破綻し、テロ組織や過激派が拡散。食糧難や資源の奪い合いが過熱し、インド太平洋の大国間対立がさらに激しさを増すというものです。

また環境団体「気候行動ネットワーク南アジア」は、昨年12月、恐るべき予測を公表。このまま温暖化が進めば、干ばつや土地の水没により、同じく30年後の2050年までに南アジアの3400万人~6300万人が自国内や外国への移民を強いられかねないという内容です。

そして各国の軍隊は対応に忙しくなり、自国防衛という本来の能力が削られてしまう。自衛隊の災害派遣も急増、記録がある過去40年余り(1977年以降)を振り返ると、災害派遣された人員が年間のべ100万人を超えたのは4回しかなく、2018年と2019年の2年連続は初めてとのこと。自衛隊の隊員は現在20数万人。災害派遣のため、重要な軍事演習が中止となるケースもあり、安全保障上の懸念も浮上しているようです。

記事は、気候変動リスクを安全保障戦略に盛り込むことが大切、自然が暴れた時の破壊力は、大砲やミサイルの比ではないと締めくくっています(日本経済新聞 2021年4月13日朝刊 秋田 浩之氏から抜粋・改変)。

最近、SDGsに関する本も少し読んでいるのですが、このような「地球温暖化」や「持続可能な開発目標(SDGs)」に対して、私達は、国連のような国際組織とか各国政府の旗振りのアクションを待ち受けするのではなく、これらの動向を注視しながら、今現在、私達ひとりひとりが日々の生活で行動・実践し、継続していくことかなと感じました。日常におけるごみの分別(プラごみ削減)、公共交通機関の利用(ガソリン車の使用を控えたり、近距離は歩く等)、大量消費からの脱却など・・・。上手く表現できないのですが、「もったいない・・・」という感覚を今一度、呼び戻すイメージでしょうか・・・

私達、中高年にとって、これまで自分が育ってきた時代の生活習慣や環境、もしかしたら、一昔前の価値観や思考からの脱却(進化)が急務のような気がします。